1月15日 バイリンガルとは④
バイリンガルの分類その5とその6になります。
5. 母語の社会的地位との関連で見た分類
アディティブバイリンガリズム:母語の上にもう1つ有用なことばが加わり、しかもアイデンティティが崩れない2言語接触の状況
サブトラクティブバイリンガリズム:2言語環境に育ちながらモノリンガルになってしまう状況
日本にいる、バイリンガルの子どもたちを見て想像できるかと思いますが、社会の主要言語である日本語と子どもの母語との間に格差がある場合は、子供が劣位である自分の母語を捨てるというのは一般的な現象であると思います。そして、母語が社会において主要言語であれば保持される・・・。日本において、母語が英語だった場合、保持されることが多いように思いませんか。もし、日本に移住して、日本においてその人の母語があまり知られていない言語、例えばアリャワラ語(アボリジニのことば)だった場合はどうでしょうか。。。。
そして、うちのチビの場合どうなるのでしょうか・・・。アディティブバイリンガリズムになるといいなというのが、私の希望ですが・・・オーストラリアにおける日本語の社会的な地位も大きく関係してきそうです・・・。
6. 社会集団との関連で見た到達目標と教育形態による分類
こちらは、個人の問題というよりも、社会がどのようにバイリンガルを育てたいかということに関連してくるので、また機会があればオーストラリアの言語政策について考えてみたい内容です。
まとめ - バイリンガルの分類から見たバイリンガル育児について -
以上、バイリンガルって一言で言い表せないほどの内容でしたね。そうです。こちらにいると、ひしひしと感じるのは、「色んなバイリンガルがいる!」ということです!チビのお友達も、韓国語を話したり、イタリア語を話したり、チェコ語を話したり、と様々なうえ、話し始めた時期や状況、習得の過程、色々です。バイリンガルって一言で言っても、何がバイリンガルなのか、どういうバイリンガルなのか、本当に様々です。人の数ほど、バイリンガルの種類があると言ってもいいくらいかもしれません・・・。なので、漠然と「バイリンガルに育てたい」という目標であると、行く末を見失いそうになるかもしれません。どんなバイリンガルに育てたいかを、何となく考えておくの必要ではないかと思うのです。もちろん、本人次第ですが、育てる側の影響はかなり大きいので、知っておくだけでも大事だと思います!
バランスバイリンガルに育てたいとか、会話型バイリンガルだけでも!とか色々スタイルはあってもいいと思います!バイリンガルの情報を見て色々方向性を考えてみてください⭐︎