オーストラリアの日本語教育
2021年2月3日
今日は柔道クラスの後、水遊びをしに、Booran reserve という公園に行きました。少し肌寒かったのですが、水遊びを楽しんでいました。こちらで、公園という日本語は、park だけでなく、playgroundとか、reserveとなることもあります。こっちに来て、チビが外で遊ぶようになってから、知りました。公園なんて、中学校で習う英単語なのに、そんな単純な単語ではないんだって思わされました。。。日々是勉強の毎日です・・・。
ところで、前回、オーストラリアでは日本語は外国語としましたが、そもそも外国語って何?って話を少し・・・。
ちなみに私は、日本の中学・高校教員免許を持っています。教科は外国語です。外国語?英語じゃないの?って思うかもしれませんが、もう少し言えば、外国語(英語)です。
外国語教員なんです。英語教員と言われますが・・・。
第2言語と外国語
よく、一緒にされがちですが、第2言語と外国語は全く違います。
第2言語とは、例えば、海外から日本に引っ越してきた子どもは日本語を学びますが、その子どもたちにとって日本語は第2言語です。現地のことばが第2言語となるのです。
また、日本からオーストラリアに来て、英語を学ぶ場合は、英語は第2言語です。
オーストラリアでは移民がとても多いので、ESL(English as a Second Language) 教育が充実していて、現地の学校に入る前や入ってから英語に慣れるために、ESLの勉強をすることができます。私が通っていた大学院でも、大学生や大学院生は初年度に英語の論文の読み方や書き方を学ぶことができるセミナーが沢山あったり、留学生のための科目もあって、単位をもらえるようになっています。たくさんの留学生や移住者がいるので、本当に充実していて驚きました。
私も、大学院時代は、セミナーに参加したり、自分の書いた課題を個人的にproof read(査読・英文チェック)をしてもらっていました。とてもありがたかった思い出があります。
ただ、こうした充実した教育システムは、日本の英語教育と置き換えるのは難しいと思います。そもそも、日本の英語教育は外国語教育でESLではないからです。
オーストラリアは日本と比べ物にならないくらいの留学生や移住者の数なので、充実しているのは当然といえば当然で、逆にいえば、それがないと、全てがまわっていかないというのが現実なのです。
第2言語と外国語は子どもや学生の習得方法が全く違うので、参考にする対象は、オーストラリアの外国語教育になるのかと思います。でも、オーストラリアのESL教育は、海外から日本に来た子ども達や留学生への教育としてはとても参考になると思います。
じゃ、外国語って?
いわゆる、日本における英語です。英語は日本で使われていませんから、外国語です。英語だけでなく、日本では日本語以外は全て外国語ですね。
オーストラリアでは日本語は外国語です。オーストラリアでは第二言語だけでなく、外国語教育も盛んで、小学校から外国語の授業があります。
学校によって、採用している言語は違いますが、色々な言語の先生がいます。
先日紹介したVSLでは、40の言語が教えられています(↓にVSLの紹介があります。)。
日本でいう、小中高と外国語を学んでいるから、さぞ上手であろう!と思うかと思いますが、日本語のレベルは正直人それぞれです。
いわゆる大学受験といわれる科目の一つに日本語もありますが、そうなると結構レベルの高い日本語力が必要です。
でも、「小学校で日本語をやっていたんだ!」と得意げに披露してくれる人は、
「いち、に、さん!」
と言ってくれたり、
「コンニーチハ」
と、挨拶をしてくれるくらいで、いわゆる流暢に話せるという感じではない人が多いです。
もちろんチビのように、日本のバックグラウンドがある人の日本語はレベルが高いですが、外国語教育としての日本語の到達度は全体的にはそれほどでもないように思います。
外国語教育は何のため
日本の英語教育は時に大バッシングにあいますが、外国語教育としての英語教育は充実していて、もっとその辺りに目を向けてくれる人が多いと、学校の先生も気持ちよく教えられるのではないかなと思います。
オーストラリアでは、外国語教育というと、もっと基本的なところを大切にしているように思います。基本的なところとはずばり、日本を知るということ・・・。
今日の柔道教室だってそうではないかなと・・・。柔道教室とは言っても、日本人は私たちだけ。チビのお友達のママなんて、柔道が日本のスポーツだって知りませんでしたから。
でも、柔道を習っているうちに「REI(礼)」って素敵だね、かっこいいね、なんて言われると私も嬉しくなります。
そういうふうに日本を知って、日本を好きになってもらいたいって、ここに来て思います。その第一歩が、小学校における外国語教育かなと・・・。
私もここで、今は日本語を教えることがあります。ここでも外国語教員です。日本・日本語が好きって思ってもらえるような外国語教員になっていかなければと思うこの頃でした!