オーストラリアの闇?!| 垣間見えるオーストラリアの影と光
こんにちは。
‘Are you of Aboriginal or Torres Strait Islander origin?'
この質問見たことありますか?
今日はこの質問から読み取れるオーストラリアの光と影について考えてみました。
質問の意味
オーストラリア で暮らしていると
‘Are you of Aboriginal or Torres Strait Islander origin?'
という質問にかなりの頻度で遭遇します。
もちろん答えは
☑️ NO
ですけれども・・・・。
この質問は、
つまり、先住民出身の方ですかということですよね・・・。
どんな時に答える質問なのか
オーストラリアに暮らしていると、この質問にしょっちゅう出会います。
最近では、
- チビの学校の願書(enrolment form)
- 家を購入時にカウンシル(市役所)に提出する書類
- チビのチャイルドケア申請時
- 仕事のタックス関係の書類
もっとさかのぼるなら、
- 大学院時代の入学する際の書類 などなど
これまで何度
☑️NO とチェックしてきたことか・・・・
最初は質問の内容に驚いたと言いますか、
「こんな質問なんてあるんだ・・・」
と思いながら質問に答えていました。
この質問に思うこと
私自身、その頃からこの質問に対して色々思うことがありました。
だって、これって、
結構深い意味のある質問ですよね・・・。
日本で言うなら
「あなたはアイヌ出身ですか。」 という感じでしょうか(自信ないけど)。
オーストラリアでは、この質問はまず全ての質問項目の最初にあります。
この質問に怒りを覚える人もいるようですが、
この質問は
先住民の方を守るため
なんだと思います。
Australian Human Rights Commission (オーストラリア人権委員会)のサイトに色々な情報がありました。
オーストラリアでは、410,003人の先住民の方が、暮らしています。2001年の時点の人数だそうですが、オーストラリアの人口の2%です。
色々なデータから明らかになっているようですが、
オーストラリアの先住民の方は、健康・教育・雇用・住宅供給の面において、一般的に低水準で、犯罪者としても大きな割合を占めているそうです。
Indigenous Australians generally experience lower standards of health, education, employment and housing, and are over-represented in the criminal justice system compared to non-Indigenous people.
先住民の方は迫害されて、大変な思いをされてきた歴史があります。
これは事実として、あります。
言語も昔は250ほどありましたが、今は20言語ほどに激減してしまったということ・・・。8%程度のことばしか残っていない・・・・。これは大きなことを意味していますね・・・。言語と文化は表裏一体ですから、それだけの先住民の文化・アイデンティティが失われてきたということなんです・・・。
でも
この質問は、オーストラリア がそれを認め、守る動きになったという証・・・。😊
この質問に
☑️ YES
とすれば、その方達へのサポートが準備されているのです。
だから、この質問は
過去を振り返って、正して前に進もうとする意思のあらわれなのだ!
と思っています、勝手に・・・。 😅
「え、オーストラリアって闇歴史じゃん!」って思う方もいると思います・・・。
でも、日本はどうでしょうか・・・。私は、日本は日本で、色々闇があると思っています。
だから、これだけを見て、
「オーストラリアってやばいじゃん」
って思わないで欲しいっていうのはあります。
日本はどうだろう・・・と考えるきっかけにはなって欲しいとは思います。
オーストラリアの向かっている出口
オーストラリアの闇歴史は事実としてありますが、それを正していこうという気持ちが社会にはあると思っています。
その点においては、私は素直に素晴らしいことだと思っています。😊
間違いを訂正して、正すことはそんなに簡単なことではないと思っていますから・・・(政府が認めれば、それは多額のお金が出ていくことでもあります)。
オーストラリアで生活していると、オーストラリアは先住民の人たちやその文化を尊重する動きが日常生活で垣間見えることがあります。
私が、最初に驚いたのが、
子供の歌の時間♪♪♪ オーストラリアの先住民の歌をみんなで歌うんです。
とてもいい歌ではないですか?!?!♪♪♪
この歌を初めて聞いたのは、図書館でのストーリータイムという時間でした。
ストーリータイムの担当のお姉さんが、読み聞かせの合間に色々な歌を歌うのですが、この歌はよく歌われていて、みんなが歌っていました。😌😌
みんなが、先住民の歌を歌っていることに、私は感銘を受けました。
最近はチビがこの歌を口ずさむようになってきました。
どうやらチャイルドケアでみんなで歌っているようなんです。
もちろん、本人は好きな歌だから歌っているだけなんですが、 そのうちアボリジニの歌なんだと知ることになった時に、アボリジニの歌には、いい歌があるんだなと思うと思います。😊
なんてことないように思いますが、日常に溶け込んでいるのは、大きなことですよね。
これは、オーストラリアの外国語教育に共通するものがあると思っています。
オーストラリアの外国語教育はそのことばを知ることで、その文化を知るということ・・・。
まずは、知ることから…そこから相互理解が始まります。多くの移民を受け入れ、多文化社会であるオーストラリア・・・。
先住民を大事にすることは、私たちを含めた移民を大事にするという意思のあらわれだと思っています。😊
そんな感じで、オーストラリアの闇について、少し深掘りしてみました!
アボリジニのことばや文化は、大学院時代に、アボリジニの言語を研究している先生もいたので、興味がありました。 オーストラリア先住民の歴史や文化をまたもっと深掘りできたらと思います!
今日もありがとうございました!